ストームクッカーLと土鍋

キャンプの調理道具

 

ふっくらと吹き上がるご飯が食べたいと思えば、やっぱり土鍋。

 

降りしきる雪の夜、ひとりぼっちのキャンプ。薪ストーブで暖を取りながら、梅干し1個の質素な夕めし。でも、ふかふかの白いご飯の甘味が、この上もなく贅沢な気持ちにさせてくれる。

 

あぁ、旨い白めしが食べたいと、雪が融け始めた大安の日曜日、浅草の合羽橋道具街を歩いていたら、ストームクッカーLとあまりにもぴったしの土鍋を見つけた(笑)。

 

この土鍋は、三重の四日市市にある銀峯陶器株式会社の「菊花ごはん土鍋 粉引」と言うもの。2合炊きだ。

 

「お客さん、トランギアのストームクッカーのLサイズ持ってるかい。この土鍋はね、何をかくそう、そのストームクッカーで白米を炊くために作られた土鍋なんだ。キャンプにひとつどお」

 

と、陶器屋のご主人に勧められた(な訳ない)(笑)。

 

 

正面から見るとこんな感じ。萬古(ばんこ)焼だそうだ。ご飯を炊くことを主目的とする菊花シリーズ。一般土鍋の2倍の厚みがあるので熱が冷めにくい。菊文様の蓋のカラーは7種類ある。

 

 

蓋は内蓋と外蓋の2重蓋。内蓋が吹きこぼれ防止になっている。

 

 

鍋の底。どっしりとした重厚なつくり。でも思ったほど重くない。見えにくいが、MADE IN JAPANと刻印されている。

 

 

土鍋は、ふつう使い始めの目止め処理(下処理)が必要だが、この土鍋は不要となっている。と言っても、心配性の自分は、米のとぎ汁を入れ沸騰させ、冷めてから水洗いをし乾燥させた。

 

では、炊いてみよう。一緒に付いてきたレシピ集の「白米の炊き方」通りに炊いてみようか。

でもこれを読むと、「はじめチョロチョロなかパッパ」も弱火の調整にも触れていない。強火のみだ。大丈夫かな。

 


 白米の炊き方

 

1)米をとぎ(洗い)、土鍋に移す。

2)米の量に合わせ、水位目盛りまで水を入れる。

   (1合用、2合用の目盛りあり)

3)30分程度、水に浸してから強火にかける。

4)蓋の穴から蒸気が出だし、沸騰したら火を止めて、そのまま

    20分程度蒸らす。


 

ストームクッカーのガスバーナーに点火。強火。土鍋を載せる。

 

10分くらいで蓋から蒸気が噴き出す。それと同時に蓋がカタカタと鳴って、中の煮汁が溢れてきたのにはちょっとびっくり。

でも、2重蓋のおかげで外側にはこぼれず。ここで火を止める。

煮汁が潮が引くみたいに鍋の中に戻っていく。

 

で、レシピによれば、このまま20分待てとある。火が消えている状態で待てと言うことだ。さっきの煮汁はどうなるんだろう。ちょっと不安だが取り敢えず何もしないで待ってみよう。

 

と言う事は、

 

炊飯は、蒸気が出たら完成!

 

と言う事かしら(笑)。あとは鍋の強力な余熱におまかせ。

 

で、20分経ち、蓋を開ける。

 

こりゃあ、たまらんですね(笑)。

美しいお米たちが、一粒一粒輝いています。

 

 

ざっくりと、しゃもじですくってみる。焦げ目が付いていない。ごはんの固さもちょうどいい。これは大成功と言ってよろしいんじゃないでしょうか。味も当然格別です(笑)。

 

 

ご飯のこびり付きも少ないので、洗うのもしんどくない。

 


 

ソロキャンプ。確かに、この土鍋を背負って山登りはしたくないけど、オートキャンプなら問題ないでしょう(笑)。

 

ストームクッカーのソースパンで白米を炊くことは可能だが、いくらノンスティック加工されていると言っても、弱火のタイミングや加減にミスがあると、炊飯の場合焦げる確率は高くなる。焦げ目がついて美味しいと言うレベルを超えて、鍋が使い物にならなくなる場合もある。炊飯中、ピキピキと音がし出すと、あっ、やっちゃった~とかなりショックだ(涙)。

 

それで、今まで、炊飯をする時はダッチオーブン、コロダッチを使用していたが、この土鍋は、他に比べるものがないくらい良いですね(笑)。白米を炊くのが楽しくなる。

おかずが少なくても充分満足出来そうだ、たぶん(笑)。

 

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購入は、前出の浅草合羽橋道具街の「いでい陶器」。

税込み2,415円だった(2014年2月現在)。蓋のカラーによって値段が違うみたいだ。購入時に店頭に並んでいたのは、蓋が白の粉引と、黄色の山吹の2種類。山吹の方が若干安かった。

 

《発売元》 銀峯陶器株式会社